1月16日に放送された「スーパーJチャンネル」で、ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」の使用が禁止される可能性が高い、と話していました。
箱根駅伝でも新記録が相次ぎ注目されている厚底シューズ。今後、陸上の世界大会などで使用が禁止される可能性が高い、と報じられた、ということです。
もしも厚底シューズが禁止された場合、選手にどんな問題が生じてしまうのでしょうか?
目次
箱根駅伝でも好記録相次ぐ 厚底シューズ使用禁止に?
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青山学院大学が優勝した2020年(第96回)の箱根駅伝。
レースと共に注目を集めたのは、選手たちの足元。
ピンクや薄いブルーとオレンジ、左右のカラーが微妙に色の違うシューズをはいた選手が目立ちます。
このシューズは、ナイキの「厚底シューズ」
・ズームXヴェイパーフライネクスト%
ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%
箱根駅伝出場選手の8割以上が着用し、期間新記録が連発した原動力とも言われています。
2019年9月のMGC 男子上位3人は厚底シューズ着用
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2019年9月に開催されたMGC。
東京オリンピックのマラソン代表選考会では、男子の上位3人は「厚底シューズ」着用していました。
また、マラソンの世界記録保持者のキプチョゲ(ケニア)さんが、厚底シューズをはき、非公認のレースで1時間59分40秒という2時間以内に完走するなど、驚きのタイムを伸ばし、マラソン界に衝撃を与えました。
(世界記録:2時間1分39秒)
トップランナーが使用している
ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%は、3万250円。
次々と高記録を出し、今や市民ランナーも着用する「厚底シューズ」
ところが、世界陸連の新たな規制で使用が禁止される可能性が高い、と海外の複数メディアが報じました。
英 デイリー・メール(電子版)では、靴底の厚さとカーボンファイバーのせいで禁止される方向。世界陸連にはより厳しいルールをシューズに対して導入するようにと圧力が高まっていると報道しています。
世界陸連によると、シューズは「不公平な優位性」を与えるものであってはいけないと定めているとのこと。
厚底シューズは、靴底に反発力のある”カーボンファイバープレート”を航空宇宙産業で使う素材の工具ではさんでいるため、厚底になっています。
海外メディアの報道では、「厚底シューズ」によりランナーが1歩ごとに前へ進む力を与えるのが問題だとしています。
厚底シューズ禁止に?専門家は反発 さらに開発進む
マラソン・駅伝などに詳しい専門家は、規制には反対だということです。
スポーツライターの酒井政人さんは、「一般で発売されているものですから誰でも平等に使える靴です。あまりにも記録が速すぎているので、”なんでか?”っていうところでこういう事態に発展したと思います」と話していました。
しかし、仮に「厚底シューズ」が規制された場合、どんな影響があるのでしょうか?
スポーツライター酒井さんによりますと、「これまでのような記録ラッシュは難しくなってくる。厚底の厚さに制限がもし加えられたとしても、今度はその中でシューズ開発は進んでいくわけですから、まだまだ人類は速くなると思います」と話していました。
軽い!厚底シューズ 足へのダメージも少ない
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スーパーJチャンネルでは、ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%の現物を紹介。
番組スタッフの私物、ということです。
特徴は何といってもシューズの軽さ。
驚くほど軽いということです。
重さは片足192g。スマートフォンぐらいの重さなんだそう。
さらに、靴の表面の前部分がかなり薄いです。
フィルム程度の薄さでかなり薄い形。
スポーツライターの酒井さんも、厚底でここまで軽いものはない、とおっしゃっていたということです。
ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%
スピードの秘密は、厚底の中に、クッション性が高い特殊素材が用いられていること。
足へのダメージが少ないと言われています。
また、厚底クッションになっている中心部分には、推進力が得られる軽量のカーボンファイバー製プレートが入っていて、着地する度に、ポーンと跳ねるような推進力が得られるということです。
ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%を使用することにより、足を前に押し出す感覚が生まれ、走りにスピードが加わる、と言われています。
持ち主の番組スタッフによると、使用し、着地すると、よりポーンと反発し、前に前に進まなければいけないような感じで、靴が運んでくれるような感じなんだそう。
スピードがかなり出るということです。
選手が使えなくなるとどのような影響が?
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厚底で軽く、記録を更新し続けている「ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%」
もしも選手が使えなくなるとどのような影響が出てくるのでしょうか?
スポーツライターの酒井さんに質問したところ、この靴が使えなくなった場合の問題点を2点あげてくれました。
・足へのダメージが大きくなる
・選手のトレーニング法も変わって来る可能性がある
このシューズでトレーニング方法を変えている選手も多いということで、このシューズが使えない、となると、トレーニング方法を元に戻す、など方法を変えたトレーニングで大変になるのでは?と心配しているようです。
軽くて跳ねる「厚底シューズ」
現物を見ると、確かにこれまでのシューズとは全く違い、機能性もかなり高いような印象を受けました。
前に前に重心を置くような走りに変わり、足への負担が少ないシューズ・ナイキ ズームXヴェイパーフライネクスト%
この厚底シューズが禁止になった場合、かなり選手も大変になるのでは?と言われていました。
練習方法を変えるのは大変です。
なるべく早く使用禁止なのか、今後も使用可能にするのか、明確になると良いですね。
まとめ
1月16日に放送された「スーパーJチャンネル」で、ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」の使用が禁止される可能性が高い、と話していました。
箱根駅伝でも新記録が相次ぎ注目されている厚底シューズ。今後、陸上の世界大会などで使用が禁止される可能性が高い、と報じられた、ということです。
新記録を更新しているのは、ナイキの「厚底シューズ」
・ズームXヴェイパーフライネクスト% 3万250円
英 デイリー・メール(電子版)では、靴底の厚さとカーボンファイバーのせいで禁止される方向。世界陸連にはより厳しいルールをシューズに対して導入するようにと圧力が高まっていると報道しています。
世界陸連によると、シューズは「不公平な優位性」を与えるものであってはいけないと定めているとのこと。
海外メディアの報道では、「厚底シューズ」によりランナーが1歩ごとに前へ進む力を与えるのが問題だとしています。
マラソン・駅伝などに詳しいスポーツライターの酒井政人さんは、規制には反対だということです。
「一般で発売されているものですから誰でも平等に使える靴です。あまりにも記録が速すぎているので、”なんでか?”っていうところでこういう事態に発展したと思います」と話していました。
仮に「厚底シューズ」が規制された場合、どんな影響があるのでしょうか?
ズームXヴェイパーフライネクスト%はかなり機能性が高いということで注目されているこの厚底シューズ。
この靴が使えなくなった場合の問題点を2点あげてくれました。
・足へのダメージが大きくなる
・選手のトレーニング法も変わって来る可能性がある
このシューズの登場により、トレーニングを変えている方が大半ということで、オリンピックまで残り数ヶ月でトレーニング法を変えるのはとても大変です。
選手のためにも、使用禁止なのか、継続して使用可なのか、早く決定すると良いですね。