2月3日に放送された「スッキリ」、”スッキリTOUCH”のコーナーで、話題のインド式インターナショナルについて紹介していました。
今、日本では、インターナショナルスクールが増えているんです。
2010年に234校でしたが、2020年は298校に増加。10年前と比べると64校も増えています。
インド式のインターナショナルスクールに通っている生徒や先生たちをリポートし、学校の様子や日本の学校との違いなどを紹介していました。
目次
大注目!インド式スクール
インドは今、IT企業を中心に強い存在感を示している国。
中でも、インド工科大学はグーグルのCEOを務めるサンダー・ピチャイも輩出するなど、世界的なIT企業が今最も注目!
インド式の教育とは何なのでしょうか?
また、数あるインターナショナルスクールの中から、日本の親たちがインド式を選ぶわけとは?
インタビューし、インド式インターナショナルスクールについて紹介していました。
「スッキリ」が訪れたのは、東京江戸川区にある、グローバル・インディアン・インターナショナルスクール・東葛西キャンパス。
朝8時半、投稿風景を見てみると、インド人の生徒に混ざって登校するのは日本人の子どもたち。
校長のマドゥ・カナさんは、「学校の30%から35%が日本人生徒です」と話していました。
幼稚園から高校まで、約800人が在籍するこちらの学校。
元々は、日本在住のインド人のために開校。
しかし、約5年前、日本人の入学希望者が増加。
一昨年新しいキャンパスを増設するほどの人気ぶり。
取材に応じてくれたのは、信太郎くん8歳。小学校2年生です。
グレード式 1年早く学校生活が始まる
インド式は、日本の学年制ではなく、グレード式で数えます。
インド式では、小学校から高校までを「グレード式」で数え、5~6歳がグレード1.
日本よりも1年早く学校生活が始まります。
インド | 年齢 | 日本 |
グレード1 | 5~6 | 幼稚園年長 |
グレード2 | 7 | 小学1年生 |
グレード3 | 8 | 小学2年生 |
グレード4 | 9 | 小学3年生 |
グレード5 | 10 | 小学4年生 |
グレード6 | 11 | 小学5年生 |
グレード7 | 12 | 小学6年生 |
グレード12 | 17 | 高校2年生 |
という形で、全てグレード式。
日本の幼稚園年長から勉強開始です。
授業は英語で行われます。
日本の親はインド式のインターナショナルスクールを選んだ?
日本の親たちはインド式のインターナショナルスクールを選んだのでしょうか?
現在8歳の信太郎くんのご両親がその理由を話してくれました。
「インターナショナルスクールなのにリーズナブルで、学費的に通わせられると思いました」とお母さん。
◆欧米式のインターナショナルスクール
年間費用 約150~200万円
年間330万円の学校も!
◆インド式
年間費用 約85万円~137万円
インド式は欧米式に比べるとリーズナブル。
そして、授業内容は日本と全く違っていました。
インド式スクール 授業内容
インド式インターナショナルスクールの授業内容は日本とは全然違っていました。
算数の授業では、インドの通貨・ルピーを使って勉強。
さらに、九九も違いがありました。
日本では小学校2年生で九九を教わります。
しかし、インド式では、6歳から7歳までに10の段まで習い、10歳から12歳までに20の段を習うということです。
さらに、算数では変わった授業も。
グレード7(小学校6年生)の生徒の算数。
インド式の教育では、「算数ラボ」という道具を使って学ぶのが主流なんだそう。
数式ではなく視覚でイメージしながら学ぶため、算数を楽しい、と感じられるような勉強法。
算数の先生は、「最初に実用的な使い方を教えてから主題を伝えて、そのあと教科書に取り掛かります」と話していました。
そして、時間割も日本の学校とは全然違っていました。
インド式時間割
軽食を取りながら10分間の休み時間。
インド式インターナショナルスクールは、休み時間はおやつを食べる時間とランチの時間のみ。
日本の学校では授業の間に10分ほどの休み時間があり、1日のうち、休憩時間は1時間40分。
しかし、インド式では、ランチタイムも入れて40分なんです。
おやつ10分、ランチタイム30分の40分だけが休憩時間。
心配したスタッフが、子どもに「集中力ある?大丈夫?」と質問したところ、大丈夫、と笑顔で答えていました。
みっちり授業が入っていると集中力を維持するのは難しそうです。
男の子に話を聞くと、「日本の学校は1時間授業で、この学校は30分」と話していました。
日本の学校では1コマ45分が基本。
しかし、インド式は35分から。
時間を短くし、教科を変えることで生徒が飽きないようにしているんだそう。
インド式 英語
続いて信太郎くんが受けていたのは英語の授業
インド国内では21の言語が使用されており、準公用語として英語を使っています。
そのため、こちらの学校でも、授業は全て英語で行っているんです。
英語で行う国語のような授業も、日本の学校の朗読とは異なり、みんなの前に立ち、プレゼンするように朗読します。
さらに、英語力を高めるために毎日朝礼で行われているのがプレゼン。
先生が選んだ言葉を校内放送で生徒が読み上げ、言葉の意味を勉強します。
この日のお題は「苦労すること」
先生が考えた言葉の意味や例題はどのように表現されているのか?
普段あまり使わない言葉を先生はあえてチョイス。
言葉の意味を深く知り、ボキャブラリーを増やすことが目的です。
校内放送で読み上げるため、言葉を調べ、大勢の人に向けて話す訓練になりそうですね。
また、この学校のグレード3の男児は、自分から英語の授業を行う学校がいい、と選んだそうです。
英語が話せてすごく楽しい、と話していました。
しかし、一方、親たちには思いもよらぬ苦労が・・・!
インド式教育 親たちの苦労は?
楽しく学び、プレゼン能力を高めることができそうなインド式教育。
子どもたちは楽しんで学んでいる様子でしたが、親たちには思いもよらぬ苦労がありました。
スタッフが、「ご両親は英語は話せるんですか?」と質問すると、全然しゃべれません、という返答が。
インド式教育で子どもは英語を学ぶのですが、親の英語力が問題になっているようです。
子どもをインターナショナルスクールに通わせて、親が英語をしゃべれないというケースは多いんだそう。
学校から親に毎日送られてくるメールは基本的に全て英語。
英語が得意じゃない信太郎くんのお母さんは、わからない単語があると、信太郎君に質問していました。
信太郎くん、8歳ですが、英語の意味もわかるようです。
一方、信太郎くんの同級生・夏菜子ちゃん。
夏菜子ちゃんのご両親も学校からのメールに苦戦していました。
そこで取った対策が、翻訳ソフト。
夏菜子ちゃんのご両親は、翻訳アプリを使って内容を把握しているようです。
それでもわからない場合は、グループラインを利用しているそうです。
お母さんによると、母親同士、グループでつながりがあるんだそう。
インド人のママが多いため、インド人のお母さんたちに助けられていることも多いと話していました。
ママ友に助けてもらって、学校からの連絡に対応しているということです。
また、インド人のお母さんたちは日本語も上手、と驚いていました。
5歳から選択 第2・第3外国語
こちらの学校では、英語だけでなく、フランス語で話す日本人男児の姿も!
インド式教育は、グレード1(幼稚園年長)から第2、第3外国語が必修科目。
こちらの学校では、フランス語、日本語、ヒンディー語、タミル語の4種類から選択。
グレード3(小学校2年生)のスリランカの男児は、スリランカの言葉と英語・フランス語・日本語が話せる、と流ちょうに日本語を使っていました。
複数の言語を幼いうちから学べるのもインド式の魅力。
食から学ぶ 異文化への理解
食から学ぶ!異文化への理解
和気あいあいとしたランチタイム。
実はここにも、国際社会で生き抜くための「学び」がありました。
ランチタイムでも意外なことが身についていました。
こちらの学校ではお弁当。
グレード3の男児に質問したところ、「豚肉とか牛肉とか食べられない人がいるからお弁当を持ってきてるの」と話していました。
インドの学校では、様々な宗教の生徒が一緒に学び、宗教ごとに食べられるものが異なることから全員お弁当持参。
信太郎くんのお母さんは、インドのお友達の誕生日会の時に、こんな手紙をもらっていました。
手紙には、「ベジタリアンの食事を用意しています」と書いてくれていたんだそう。
どんな子が来ても安心して、という意味で気遣いをしてくれたのではないか、と話していました。
さまざまな国や宗教を持つ子が一緒に学び、異文化の理解が自然と身につくこともインド式インターナショナルスクールの魅力です。
さらに、夏菜子ちゃんのご両親は、インド式の教育の魅力を教えてくれました。
「国を挙げてIT教育をされてるってこともあって、ITで世界に出てるじゃないですか。インドの人たちは。どこか違うのかな?教育自体が」とお父さん。
IT企業で活躍するインド人は世界的にも多いんです。
グーグルやマイクロソフトのCEOを輩出するなど、ITに強い方が多い様子。
この学校に登校しているインド人生徒のほとんどの親がIT関連企業で働き、子どもたちは日本で学んでいます。
インド式の教育。
大学進学率は100%
高校1年生にあたるグレード11の男子は、希望大学を決めて頑張って勉強しているようです。
目標にする大学や、学びたい分野も決まっている子が多く、向上心が強いと感じました。
GIIS卒業生の進学先は
オックスフォード大学・ブラウン大学・カリフォルニア大学バークリー校・カーネギーメロン大学・インペリアル・カレッジ・ロンドン シンガポール国立大学など、一流大学ばかり。
日本にいながら国際感覚を身につけられ、語学やITの分野で独特の教育を受けられるインド式のインターナショナルスクール。
通っている日本人の8歳の子どもたちに夢を聞いてみると、将来なりたい職業が明確です。
宇宙飛行士や建築家、といった目標があり、しっかりと自分の考えを持っている印象を受けました。
インド式インターナショナルスクールに通っている日本人生徒は30~35%ということで、今回は5年前から入学希望者が増えて来た、と紹介されました。
今回密着していたのは8歳の生徒たち。
日本人生徒の姿も割と多く、インド人の方も通っています。
子ども同士、国は関係なく、英語を使い楽しそうに学校生活を送っているようです。
また、先生も子どもとして、ではなく、しっかりと個性を尊重している様子。
自然とプレゼンできるような状態で学ばせていて、子どもたちも夢や目標を持ち、頑張っていました。
国際感覚が自然と身につき、語学や数学など、勉強の知識も素晴らしいと思いましたが、生まれた国によっては食べられないものがある、ということも自然と理解しているようです。
お母さんたちも、インド人女性と日本のお母さんが協力して助け合っている様子。
日本のいじめ問題は、人と違う、ということが原因になったりしますが、インターナショナルスクールでは、違っていることも個性、という形で、無理をして相手に合わせる、という形ではない面が良いと思いました。
異文化を自然と受け入れることで、道徳や優しさを学び、仲良くなった友達の国の文化や言葉を知ることで、好奇心旺盛な子どもは新しい世界が広がっていくのではないでしょうか。
子どもの可能性が広がり、選択肢が増え、人生が豊かになるのでは、と感じます。
良い進学先、勉強、というだけでなく、柔軟性や好奇心を持ち、目標に向かって頑張っている生徒が多いようです。
インド人の高校1年生の男子に質問していたのですが、皆さんしっかりしていて、進路や将来の仕事も明確に表現していて、大人っぽい自立した印象を受けました。
普段の授業が英語で行われ、インド人を中心として、あらゆる国出身の子どもたちと学校生活を送ることで、コミュニケーション能力も高まり、メリットが多いように感じます。
数学・語学に力を入れているので、卒業後、どの国で就職するにしても国の文化を理解して生きていけそうだな、と思いました。
まとめ
2月3日に放送された「スッキリ」、”スッキリTOUCH”のコーナーで、話題のインド式インターナショナルについて紹介していました。
今、日本では、インターナショナルスクールが増えているんです。
2010年に234校でしたが、2020年は298校に増加。10年前と比べると64校も増えています。
インド式の教育とは何なのでしょうか?
また、数あるインターナショナルスクールの中から、日本の親たちがインド式を選ぶわけとは?
インタビューし、インド式インターナショナルスクールについて紹介していました。
「スッキリ」が訪れたのは、東京江戸川区にある、グローバル・インディアン・インターナショナルスクール・東葛西キャンパス。
5年前から日本人の入学希望者が増えているんだそう。
幼稚園から高校まで、約800人が在籍するこちらの学校。
30~35%は日本人の生徒だということです。
インド式は、日本の学年制ではなく、グレード式。
小学校から高校までを「グレード式」で数え、5~6歳がグレード1.
日本よりも1年早く学校生活が始まります。
インターナショナルスクールなのにリーズナブルで、学費的に通わせられると思った、というお母さん。
欧米型のインターナショナルスクールは年間費用 約150~200万円
インド式は、年間費用 約85万円~137万円
◆日本と授業が全く違う!
・日本では小2で九九。インド式では、6歳から7歳までに10の段まで習い、10歳から12歳までに20の段を習う
・日本の授業時間は45分。インド式は35分。
・休憩時間はランチタイム30分と休憩時間10分のみ。
・インド式教育は、グレード1(幼稚園年長)から第2、第3外国語が必修科目。
・ランチタイムで自然と異文化への理解が深まる
数学と語学に力を入れ、生徒たちの前で発表する機会も多いようです。
プレゼンが自然と身につくような感じのインド式インターナショナル。
授業も英語で行われるため、8歳の子どもたちも英語で会話していました。
しかし、親にとっては良いことばかりではありません。
◆子どもをインターナショナルスクールに通わせ、親が英語をしゃべれないというケースは多い
学校から親に毎日送られてくるメールは基本的に全て英語。
お母さんたちは子どもに聞いたり、翻訳アプリを使って対応しているようです。
また、ママ友にインド人の女性も多く、助け合ってわからない面は教えてもらっているんだそう。
勉強時間も長く、語学や数学、IT系のプログラミングなどの授業もあり、しっかりと勉強する、という印象もありますが、勉強だけでなく、違う国の子どもたちが異文化を理解し、仲良くしている姿が印象的でした。
文化の違いや生活習慣など、日本と違う面も多いので、自然と理解している様子。
お母さんたちも、異文化を受け入れ、どの国の子どもに対しても食事面などの配慮があり、勉強だけでなく、思いやりや優しさも兼ね備え、成長しそうだと思いました。
今注目されているというインド式インターナショナルスクール。
学校の日常風景を見ると、素敵な学校だと感じます。
通わせたい、と考える親御さんが多いというのも納得です。