3月8日に放送された「つぶれない店」、今回は業務スーパーの新店オープンに密着!密着してわかった人気の秘密を紹介していました。
つぶれない店作りの法則に迫り、業務スーパーのオープンに密着し、人気の秘密をチェック。
新店舗出店に密着したからわかった!業務スーパーの客を虜にする仕掛けを調査。
目次
業務スーパー 1年で売上12%アップ!
豆腐1丁26円。うどん1玉16円。
激安で大人気の業務スーパー。
人気の秘密は安さだけではありませんでした。
「つぶれない店」で業務スーパーを紹介するのは2回目。
これは珍しいことなんだそう。
2019年2月に、業務スーパーの沼田博和社長が出演。
出演から1年でさらにパワーアップしたということです。
日本のスーパーの市場を見ると、1997年をピークにずっと右肩下がりなんだそう。
デフレが長引いてスーパーマーケットの市場が弱いのですが、その中で業務スーパーだけは勢いがとまっていない、ということです。
2019年2月時点 819店舗
2020年2月時点 852店舗
(2020年2月12日時点)
消費が悪く、スーパーマーケットの市場が縮小気味な中で、1年間で33店舗もスーパーが増えているんです。
さらにすごいのは売上高。
業務スーパー(神戸物産)の売り上げ推移を見ると、2002年からずっと上がっていて、2019年は過去最高の2996憶円。
前の年から12%アップしているんだそう。
業務スーパーには、お店を作る段階から、つぶれない店作りの法則があるということです。
店舗数:852 売上高2996憶円の業務スーパー。
業務スーパー つぶれない店作りが紹介されました。
業務スーパー853店舗目となったのは、千葉県成田市.
JR成田駅から車で6分の場所にある、業務スーパー成田店。
オープンから12日前。
外観はほぼ出来上がっていますが、中は何もない状態。
売り場面積は360㎡・コンビニ3個分のスペースで意外と小さめ。
業務スーパー つぶれない店作り!6つの法則
◆業務スーパー つぶれない店作り6つの法則!
1.お店は競合店の近くに出店
2.冷凍食品を多く扱い廃棄を減らしてコストダウン
3.棚が倉庫を兼ねることで人件費を抑制
4.大量に仕入れることで仕入値を下げる
5.入り口近くにはこんにゃくを置く
6.激安の理由はフランチャイズ方式
1.お店は競合店の近くに出店
ディスカウントショップや激安店など、競合店になる場所に出店しているんです。
業務スーパー成田店から徒歩4分の場所にはスーパーのナリタヤ。
車で8分の場所にはイオンモールがあります。
競合店の近くに出店する、というのはけっこう使われている戦略なんだそう。
大手ラーメンチェーン店の日高屋さん、
新規出店の条件:近くにハンバーガーショップや牛丼店があること
人がいない場所よりも、人がいる場所に出店するケースはよくあるんだそう。
典型的な「コバンザメ商法」だということです。
これは商品の価格や品質に絶対的な自信がないとできないこと。
これまで50店舗以上オープンに携わってきた新店舗立ち上げの達人・業務スーパーの東日本営業本部の渡辺さんに話を伺いました。
なんで競合店が多い場所に出店するのか質問すると、
「業務スーパーの場合オリジナル商品をたくさん並べているので、競合店の前でも自信をもって出店しています」と渡辺さん。
業務スーパーは独自の商品が多いのが魅力。
◆冷凍野菜
・揚げなす乱切り 500g 165円
・天ぷら用さつまいも 500g 238円
など、商品がかぶらない!
そのため近くの競合店の客が流れてくるのを狙い、ついで買いで利益が出るんだそう。
他の店舗をみても、競合店の近くに出店しているケースが多いんです。
2.冷凍食品を多く扱い廃棄を減らしてコストダウン
オープンまであと10日。
敷地内い大型トラックが入ってきました。
大きな箱をトラック4台で計15個搬入!
からっぽだった店内にどんどん並べられ、冷凍食品のショーケースが完成。
一般的なスーパーの場合、冷凍食品のケースは多くても約2列。
業務スーパーではお店の中央部分6列が冷凍食品売り場です。
業務スーパーは冷凍食品の取り扱いアイテムが多いのも魅力。
一般的なスーパーよりも2倍以上もの冷凍食品を扱っている業務スーパー。
激安価格を可能にする秘密が隠されていました。
「冷凍食品ですと2年くらい持ちますので、ロス(廃棄)も少ないです」と渡辺さん。
生肉や成果などは、売れ残った場合、廃棄となってしまうことも多いのですが、冷凍食品を多く扱っていることで廃棄を減らし、コストダウンすることが可能に。
コスト削減につながるということです。
3.棚が倉庫を兼ねることで人件費を抑制
オープンまであと9日。
全ての棚を設置しました。
そこであることに気付くことに!
棚の奥行が深い!!
一般的なスーパーの棚の奥行きは35cmほどのものが多いのですが、業務スーパーでは倍以上のおよそ75cm。
この奥行きの深さにも激安価格の秘密がありました。
段ボール1箱分を既に陳列し、2箱目の商品も棚に。
奥行きの深い棚。
バックヤード(倉庫)も兼ねているということです。
棚が倉庫も兼ねている業務スーパー。
一般的なスーパーは商品がなくなると、バックヤードから補充しないといけないため、手間もかかってしまいます。
しかし、業務スーパーではその必要はなし。
棚を倉庫にすることで、商品を補充する必要がなく、人件費を抑えることもできるんだそう。
4.大量に仕入れることで仕入値を下げる
オープンまで5日。
この日、成田店で働くパート従業員さんたちは初出勤。
全員業務スーパーで働いた経験はないんだそう。
コンビニと比べると時給は「全然いいですね」ということで、時給も良いようです。
成田店では、オープニングスタッフは30人。
この日から商品の品出しがスタート。
空だった棚が商品で埋まっていきます。
そして、商品の数にも安さの秘密が隠されていました。
・商品数をあえて少なくしていること
業務スーパーの激安の理由は商品数が少ないこと!
業務スーパーは普通のスーパーに比べて商品数が少ないんです。
・一般的なスーパー 約10000種類。
・業務スーパー 2000~2500アイテム
一般のスーパーの4分の1以下。
さらに、同一商品を減らすことでコストダウンにもつながるといいます。
例えばまマヨネーズの場合、5社から100品仕入れるよりも、2社から250品仕入れたほうが全体的なコストが削減できるんだそう。
多く仕入れることで値段が安くなるということです。
5.入り口に置く商品はこんにゃく
オープン3日前、ほぼ全ての商品の搬入が終了。
オープン前日、午後3時にはほぼ全ての商品が出揃った状態に。
渡辺さんに、売り場で一番大事なところを質問しました。
「入り口の売り場は結構重要」と渡辺さん。
一番重要な売り場:入店後すぐ目につく場所
そこは、有名商品を激安に設定した特売コーナー。
お店で最も重要な場所・入り口近くに特売品と共に売られているのは意外なものでした。
なんと・・・こんにゃく!
1枚45円のものから、1.5kg 237円と超巨大なものまで、品数を絞る業務スーパーにしては珍しく、こんにゃくだけで14種類も。
こんにゃくは売れる、ということです。
他の店舗でもお店の一等地コーナーによく置かれているそう。
こんにゃくは自社工場で作っているということで、価格に自信を持っているということです。
6.激安の理由はフランチャイズ方式
オープン前日。
お店の外観を見ていると、お肉のてらばやし、農産物直売所・めぐみの郷、という看板が。
ここにも業務スーパーの戦略が!
業務スーパーの精肉コーナーを見てみると、「お肉のてらばやし」
青果売り場には、農産物直売所「めぐみの郷」の看板が。
一体どういうことなのでしょうか?
他の業務スーパーを見てみると、100均の看板や、薬局の看板が設置されている業務スーパーも。
実は、業務スーパーでは売り場の中に好きなお店を入れることができるんだそう。
これは各お店の判断で選ぶことができるようです。
一体なぜそんなことができるのか?
そこには、スーパーでは珍しい儲けのカラクリがありました。
・スーパーでは珍しいフランチャイズ方式
業務スーパーを運営する神戸物産が取り扱っているのは、冷凍食品や加工食品などがメインで、精肉や青果は原則取り扱っていないんだそう。
そのため、本部で取り扱いたい製品を売り場に置きたい場合、フランチャイズのオーナーが自分で調達するシステム。
(神戸物産への許可制になります)
業務スーパーのフランチャイズ方式は、業務スーパーのオリジナル商品が目当てのお客さんがそれ以外の商品もついで買いするので両者に旨味がある!
業務スーパーが右肩上がりで売上を伸ばしている秘密が隠されていました。
まとめ
3月8日に放送された「つぶれない店」、今回は業務スーパーの新店オープンに密着!密着してわかった人気の秘密を紹介していました。
◆業務スーパー つぶれない店作り・6つの法則
1.お店は競合店の近くに出店
2.冷凍食品を多く扱い廃棄を減らしてコストダウン
3.棚が倉庫を兼ねることで人件費を抑制
4.大量に仕入れることで仕入値を下げる
5.入り口近くにはこんにゃくを置く
6.激安の理由はフランチャイズ方式
業務スーパーが人気の理由。
6つの法則があり、一番人気の場所に置いてあるのがこんにゃく、ということで意外でした。
スーパーの棚や商品設置など、かなり考えたお店作りで驚きです。
お客さんに人気、というのも納得ですね。